hijaiのブログ

沖縄、日本、世界の情勢や芸術について自由に意見するぞー

米国に統治されていた沖縄から議会制民主主義こそ素晴らしいと言おう

画像をクリックすると発売場面に移動

価格350円




出版本発売
(株)地方小出版流通センター
TEL 03‐3260‐0355
FAX 03‐3235‐6182
沖縄教販
TEL 098-868-4170
FAX 098-861∸5499

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
米国に統治されていた沖縄から議会制民主主義こそ素晴らしいと言おう


米国が統治していた沖縄で生まれ育った。住んでいるところは読谷村の南側であり、嘉手納飛行場に近かった。私が通った古堅小中学校はトリイ通信基地に囲まれていて学校の西から南は米軍の金網に囲まれていた。読谷飛行場も米軍が毎日大規模な落下傘訓練をしていた。私は米軍に囲まれている場所で育った。
「沖縄は米軍が統治している」「沖縄は軍事植民地だ」と言われていた。復帰後の初代の県知事である屋良文雄氏は復帰前の沖縄は異民族支配されていると言っていた。でも「そうだな」と思わなかった私が居た。米軍に囲まれて育っていたが米軍、異民族に支配されているということには納得できなかった。「沖縄は米国の植民地なのか・・・」「米国は沖縄を植民地支配する帝国主義国家なのか。米国は民主主義国家ではないのか」という疑問を自分なりに追及していった。
米軍が支配しているはずの沖縄であるのに教育は日本の教育であった。教科書は全て日本の教科書であった。教育に米軍が関わることは一切なかった。家の周囲には米兵と沖縄女性のカップルが住んでいた。私服の米兵は普通の人であり、沖縄女性は明るかった。米軍に囲まれた生活であったが圧迫感全然ないし、自由な生活だった。支配されているということはなかった。
米軍が統治しているというのは嘘であることを知った。沖縄を統治しているのは米軍ではなく米民政府であったのだ。沖縄の政治問題に対して米軍が介入することはなかった。米民政府が介入した。米民政府は沖縄の状況に合わせて民主化を進めていったというのが本当である。米軍の統治は嘘である。


米国は民主主義国家である。独裁国家ではない。
リンカーン大統領の「人民の人民による人民のための政治」という有名な演説がある。その演説はアメリカが民主主義国家であることの象徴である。ただリンカーン大統領の演説では説明が不十分である。リンカーン大統領は大統領である。人民ではない。大統領の演説通りの政治をするとなると人民が直接政治決断をするということになる。人民の多数決で政治を決定することになるから常に国民は投票をしなければならない。直接民主政治である。そうなると国民は政治について日夜考えなければならない。仕事をする余裕はなくなる。リンカーン大統領の「人民の・・・・」は現実には実現不可能である。
私はリンカーン大統領の演説の「人民」ではなく「人民が選んだ政治家」にした。そうすると「人民が選んだ政治家の人民が選んだ政治家による人民のための政治」となる。人民が選んだ政治家のやる政治が議会制民主主義である。復帰前の米民政府が統治していた沖縄で生きていたからリンカーン大統領の演説を参考にして議会制民主主義を導き出したのかもしれない。
議会制民主主義国家だけが民主主義を実現した国家であると思っている。私は議会制民主主義だけを支持する。議会制民主主義国家以外は独裁国家である。ミャンマーのような軍事独裁、イランや中東諸国の宗教独裁、ロシアのようなプーチン大統領を中心とした元KGBグループの独裁等々の独裁国家は支持しない。


戦後の日本は民主主義国家である。米国の圧力も加わって誕生した戦後の日本議会制民主主義は完璧に近い議会制民主主義だと思う。
2011年の東京電力福島第1原発事故以降、原発再稼働に関する県民投票を求める動きが全国で起きているが県民投票条例制定を請求しても議会で否決されるケースが増えている。宮城や茨城、新潟などの住民が原発再稼働の是非を問う県民投票を直接請求したが、いずれも議会が否決した。
議会制民主主義は県民投票よりも議会の権利が強い。これが日本の政治体制である。選挙で選ばれた政治家は政治に関わることが仕事となり、政治中心の生活になる。市民は会社で働くことを仕事とする。政治に関わる時間が議員と市民では圧倒的に違う。だから、「人民の人民による政治」ではなく「人民が選んだ政治家の人民が選んだ政治家による政治」を優先するべきである。


議会制民主主義を否定するのが共産党や左翼である。共産党が議会制民主主義を否定する理由はロシア革命にある。革命に成功したレーニンは米国の議会制民主主義を否定した。否定した理由は、選挙で政治家を選べば資本家階級に味方する者も当選してしまう。議会制は資本家が支配する国家になるという理由からレーニンは選挙で政治家を選ぶ議会制を否定して、共産主義者だけが政権を握る共産党一党独裁の国家にしたのだ。レーニン・マルクス主義の共産党はレーニンの教えを守り議会制民主主義を否定している。
沖縄を統治していた米民政府は共産党を政党として認めなかった。だから、復帰前の沖縄には共産党はなかった。共産党は人民党という政党名にすることによって政党として許可された。米民政府が共産党を政党として認めないのは米国が認めないからだ。米国は現在も共産党を政党として認めない。認めないのは共産党が議会制民主主義を否定し、議会制民主主義を倒して社会主義国家設立を目指しているからである。
共産党は米国を絶対に民主主義とは言わない。資本主義と言う。共産党のいう資本主義とは資本経済のことをいっているのではない。資本家が支配する社会のことを言っている。資本経済には二種類ある。米国や日本のように資本は政治に縛られないで市場で自由に競争する経済である。もう一つは巨大資本家たちが財閥をつくり国の政治と連携して市場を支配する経済である。レーニンが指摘した経済である。共産党は米国を資本主義が国家を支配していると決めつけている。共産党が米国は資本主義であるというのは財閥が国家を支配していると決めつけているからである。
米国には財閥は存在しない。戦後の日本で財閥を解体させたのは米国である。だから、日本にも財閥は存在しない。戦後の経済が急激に発展し、世界二位の経済大国なった原因の一つに財閥解体と自由競争があった。日米を資本主義と非難する共産党は経済が発展するたびに貧富の差が大きくなると非難するだけであった。


議会制民主主義を否定している共産党は選挙よりも反体制の大衆運動に力を注いでいる。大衆運動に参加する市民を増やし、参加した市民の意識を高めていって資本主義を打倒するというのが共産党である。共産党の運動は強固な議会制民主主義体制にはじかれている。
辺野古埋め立て賛否の県民投票を実現し、70%以上の反対票を獲得したのが共産党の最高の勝利であった。しかし、投票で勝利しただけで、埋め立てにはなんの影響を与えることができなかった。


強固な議会制民主主義に共産党の反資本主義は無力であることを時代の流れは示すだけである。100年前のレーニンの共産党一党独裁論は間違っていて、レーニンが否定した議会制民主主義こそが正しいことを戦後の米国と日本は証明している。日米は発展したが、ソ連は崩壊したことがそれを如実に示している。


人民が選んだ政治家の政治に共産党、左翼は全然歯が立たないということだ。