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嘉手納空軍基地の騒音がひどくなって4カ月 米軍の中国包囲軍事戦略への転換が見えてきた

嘉手納空軍基地の騒音がひどくなって4カ月 米軍の中国包囲軍事戦略への転換が見えてきた 


 北谷町のカデナ空軍基地第1ゲート前で、大型エンジンを搭載し騒音が激しいF35などの配備に反対して、第4次嘉手納基地爆音差止訴訟原告団などが抗議集会を開いた。参加市民は180人だという。
 反対集会を開くほどに爆音がひどくなって4カ月になる。こんなに長い間爆音がひどいのは近年にはなかった。20年前のアフガン戦争以来である。だがアフガン戦争の時のようにはひどくない。
 爆音がひどくなったのは過去に何度もある。その時は数日から一週間くらいだった。4カ月も続くというのは20年近くなかった。爆音のひどい状態が1週間以上続いたので変だなと思った。原因はなんだろうと考えたが思い当たらなかった。
1カ月を過ぎた頃に頭に浮かんだのが軍事戦略の転換が原因ではないだろうかということであった。


 沖縄が日本から切り離され米国の統治下になった理由は沖縄が東アジアの扇の要の位置にあることであった。沖縄に米軍基地を設置して、米軍が社会主義の拡大を防ぐのが目的であった。朝鮮戦争、ベトナム戦争、カンボジア戦争などで米軍は沖縄から出陣した。沖縄の米軍基地がアジアの扇の要であり社会主義の拡大を防ぐための存在であることは60年前の高校生の時から頭の中にこびりついていたし、アジアの歴史はそのように展開してきた。
 1991年にソ連は崩壊した。ロシア周辺の社会主義国家がロシアから離れて議会制民主主義なった国が増えた。ソ連を中心とした社会主義圏はなくなったのである。
 ソ連の代わりに台頭してきたのが中国である。世界第二位の経済大国になった中国は軍事力を強めていった。そして、習近平主席になると一帯一路を掲げて世界進出を狙ってきた。領土拡大を狙っている中国は日本、フィリピン、インドなど中国周辺の国々と領土問題で争っている。習主席は台湾は中国であると宣言し、台湾への軍事侵攻を辞さないことを公言している。台湾侵攻の軍事訓練を繰り返している。
 米国はソ連を包囲する軍事戦略から中国を包囲する軍事戦略に転換した。海軍はすでに中国周辺の海で訓練をした。嘉手納空軍基地の4週間の爆音増大は空軍の中国包囲の軍事訓練である。訓練と言っても海軍のように数カ国が一緒に訓練はできない。空軍の訓練は違った。
 4週間の間にオーストラリア、英国、インドの戦闘機が違う日に別々に嘉手納空軍基地にやって来た。本土の米軍基地からもやって来た。中国と戦争になると嘉手納空軍基地が中心になるからだ。
 中国と戦争になった時に参加する全ての戦闘機を嘉手納空軍基地で離着陸させたり、給油、整備をして戦闘機の性質を徹底して調べてコンピューターに打ち込み、コンピューターで戦争になった時のシミュレーションをするだろう。シミュレーションを参考にして戦闘機は訓練を繰り返すはずである。
 米軍機が着陸してはいけない下地島空港に韓国の烏山(オサン)米空軍基地に所属する米軍機が宮古島周辺の上空を飛行中、1機にエンジントラブルが発生したとして、下地島空港に緊急着陸した。トラブルは嘘で着陸するための口実だろう。下地空港を綿密に調査する目的で着陸したのだ。中国と戦争になるのを想定している米空軍にすれば沖縄の空港の全てを調査する必要がある。
 中国にも嘉手納空軍基地での訓練情報は伝わるだろう。嘉手納空軍基地で行われている中国との戦争対策訓練を知れば中国は台湾侵攻するのを躊躇するはずである。


 中国は台湾侵攻しない。台湾有事は起こらないというのが私の主張である。その理由のひとつが米軍を中心とした日本、オーストラリア、イギリス、インドなどの軍事連帯による台湾支援である。米軍だけでも勝つことが難しいのに5カ国以上が連帯するのである。そのことを知っていながら台湾侵攻するほど中国はバカではない。
 バカは台湾侵攻を信じているマスコミ、軍事専門家たちである。彼らは米国単独、日本単独の軍事を考えて、日米豪英印の連帯に加えてNATOの支援を念頭に置いていない。彼らは沖縄の米軍基地がアジアの平和に非常に貢献してきたのを知らない。


 中国は台湾侵攻しない。というより「できない」が真実である。