hijaiのブログ

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国会は与党対野党ではなく保守対左翼の図式に変わった

国会は与党対野党ではなく保守対左翼の図式に変わった


 国会の勢力図が維新の会の存在で大きく変わった。国会は与党と野党に分かれ、与党が政権を握る。与党になって政権を握るのがそれぞれの政党の目的である。衆議員の過半数を確保した政党が与党になる。一つの政党では与党になれない場合は与党の座を確保するために複数の政党が連携する。自民党は単独では与党になれなくなった時に公明党と連携して与党を維持した。
与党になれない政党は野党となる。国会は与党と野党が対立する構図である。与党が政策に失敗して国民の支持を失った時は、野党である政党が選挙で勝ち与党になる。国会は与党対野党の対立で成り立っている。しかし、最近の国会は与党対野党の対立の構図ではなくなった。
野党が保守と左翼に分裂したのである。保守は維新の会と国民民主であり左翼は立憲民主と共産党である。保守と左翼は政治姿勢が違う。だから、政策も違う。法案に対して対立するのが保守と左翼である。入管法改正案とLGBT理解増進法案に対して保守の維新、国民と立憲、共産は対立した。


入管法改正案に対して国民と維新は賛成、立民、共産は反対した。野党が賛成と反対に分かれたのだ。与党の自民、公明と野党の維新、国民の圧倒的多数の賛成で入管法改正案は可決された。


LGBT理解増進法案は2年前に作成した法案を立憲民主が提出し、立憲民主提出の法案を改正した法案を自民党が提出した。今までなら立憲民主の法案と自民党の法案のどちらを選ぶかになるはずだが、二つの法案に対して維新、国民が新たに法案を提出した。三つ巴になるかと思いきや自民党が維新の法案を丸のみにして自民党の法案を改正した。維新の法案を自民、公明、維新、国民4党の統一提案の法案としたのである。維新が作成した法案が圧倒的多数の賛成で成立したのはいうまでもない。


もし、野党が立憲民主を中心に連帯していたら、立憲案と自民党案が提出され、自民党が提出したLGBT理解増進法案が可決されていただろう。ところが野党が分裂しているのが原因で野党の維新が作成した法案が可決されたのである。野党の法案が可決されたのは国会史上初めてではないか。
LGBT法案は自民党内で紛糾している法案であり、自民党にとって厄介な法案であった性もあって維新の法案が可決された。こういうことは滅多にないことである。野党内の保守と左翼の分裂が原因で野党の法案が可決されたという珍しいことが起こったのである。