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世界 民主主義の戦い ウクライナ

世界 民主主義の戦い ウクライナ


 1991年ソ連が崩壊したことでウクライナは独立した。独立したウクライナはロシア派と西欧NATO派に分かれたが、ロシア派が優勢であり、ロシア派の大統領が政権を握った。


ウクライナは2013年に欧州連合との政治・貿易協定の仮調印を済ませていたが、親露派であるヤヌコーヴィチ大統領はロシアからの圧力もあり調印を見送るった。これに対しEU寄りの野党勢力から強い反発が起こり、ウクライナ国内は大規模な反政府デモが発生した。ヤヌコーヴィチ大統領から出動を命じられたベルクトは群衆を攻撃するなど騒乱状態に陥った(2014年ウクライナ騒乱)。事態収拾のため2014年2月21日には挙国一致内閣の樹立や大統領選挙繰り上げなどの譲歩を示したがデモ隊の動きを止めることはできず、ヤヌコーヴィチ大統領は22日に首都キエフを脱出した。ウクライナ議会は同日ヤヌコーヴィチの大統領解任を決議し、5月25日に大統領選挙を行うことを決定した。ヤヌコーヴィチはロシアに亡命した。しかし、新しい大統領になってもウクライナの腐敗政治は改善することがなかった。


2019年にゼレンスキー氏が大統領になる。
「チョコレート王であり、ガラス王であり、造船王でもあるポロシェンコ大統領は、私腹を肥やすばかりで国民のための政治をやろうとしない。民衆の声を反映する政治を実現するべきだ」
ゼレンスキーは本気でそう思ったからこそ、大統領選挙に出馬した。
ポロシェンコ政権が存続する限り、ウクライナの問題が何ひとつ解決しないことは明らかだった。平和と経済復興を願う民衆の望みによって、ゼレンスキー大統領は必然的に誕生したのだ。


ゼレンスキーとは、どういう人物なのだろう。
15年、ゼレンスキーはウクライナのドラマ「国民の僕」に出演して人気を博す。ゼレンスキーが扮する主人公は高校教師ゴロボロジコだった。


現職大統領の腐敗政治に憤慨する高校教師が「ウクライナの政治はおかしい」と言っているうちに、大統領選挙に立候補するはめになり当選する。しかし、腐敗政治家と寡占資本家(オリガルヒ)の開票操作により当選無効とされたうえで、反体制派と見なされて投獄される。ドラマの腐敗した大統領は、明らかに15年当時のポロシェンコ(14~19年在任)を当てこすっている。


ドラマでは、2049年のウクライナ医科大学の授業が描かれる。


「今はどういう生活ですか。生活水準はどうですか」
「正常です。悪くないです」
「経済の発展によって、私たちは世界の中で最先端に立つようになりました。政治も経済も先進国です。しかし20年前はこんな状況ではありませんでした。教師の給与は足りない。光熱費さえ足りない時代でした。高齢者はものすごく貧乏な暮らしをしていて、古い車しか走っていない貧しい状態でした。当時の時代と今を比較してみることが重要です。2019年のウクライナ大統領は誰でしたか」
ゼレンスキーが扮する高校教師は、投獄されてもなお腐敗政治と闘う。その高潔な人物が大統領になって大きな政治変化が起きたおかげで、ウクライナは世界の最先進国へと発展した。こういうストーリーだ。このドラマはテレビで爆発的な人気を得て、高視聴率を獲得した。


その勢いに乗ってゼレンスキーはドラマと同じ19年に大統領選挙に出馬し、当選した。得票率は73%を超えた。フィクションであるはずのドラマが、現実となったのである。


ロシアが侵攻した時にウクライナ国民は「自由と民主主義のために戦う」と立ち上がった。ゼレンスキー大統領は米国やNATOの首脳がポーランドに避難するように提案したが、断り、ウクライナに留まった。ゼレンイキー大統領と国民は心の底から自由と民主主義を望んでロシア軍と戦っている。
ウクライナ国民は過去のウクライナの腐敗した独裁政治を体験したからこそ絶対にプーチンロシアに支配されることを拒否している。


ウクライナはゼレンスキー氏が大統領になり国内の民主化は実現に向かっている。しかし、戦争でロシアに敗北すればロシアに支配されてしまう。絶対にそんなことになってはいけないと米国、NATO、民主主義国家はウクライナを支援している。民主主義国家の結束が非常に強いことを示したのがウクライナ戦争で売る。ウクライナが勝てばプーチン政権が崩壊するだろう。ウクライナ戦争はロシアの民主化につながる戦争でもある。


タイ、ミャンマーは軍事政権が民主化を押さえている。イランとアフガンはイスラム教独裁政治の弾圧は強固であり、女性の津別反対の運動は弾圧されている。しかし、根強い闘いがこれからも続くだろう。女性、生命、自由」は民主主義の戦いである。