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維新の会が左翼との決別を宣言

維新の会が左翼との決別を宣言 


 日本維新の会・馬場伸幸代表は左翼政党との決別宣言をした。馬場代表は政権を取るために野党統一路線ではなく、政策を重視した保守政党同士の改革政策の協議路線を主張したのである。保守だけの政策協議をするということは左翼を除外するということである。維新は左翼とは共闘しないことを馬場代表は宣言したのである。野党の政党が左翼否定宣言をしたのは初めてである。


 裏金問題で自民党の支持率は下がり、最新世論調査では「政権交代をのぞむ」が42%であった。「自公政権継続」は32%である。「政権交代をのぞむ」が10%も上回っているのだ。政治専門のジャーナリストたちは政権交代のチャンスであることを強調し、野党がひとつにまとまって政権交代を目指すことを主張している。維新と立憲は共闘し、選挙区で一人に絞るべきであるとジャーナリストは強調している。
立憲、共産、社民、れいわの4党は野党連合を結成し、選挙共闘をしている。野党連合に入っていないのが維新と国民である。


 政権交代を目指して共闘すべきであるとマスメディアが主張している中で馬場代表は保守政党だけで協議するのを主張し、野党共闘ではなく左翼を排除するという野党を分裂させる宣言をしたのである。野党が結束して自民党政権を倒すという今までの野党の戦略とは違う戦略を馬場代表は宣言したのである。
馬場代表の選挙戦略では野党が政権を握ることはできない。馬場代表もそのことを認めている。馬場代表は野党の政権交代を目指していないのだ。馬場代表が目指しているのは自民党を過半数にすることと、維新が80議席以上になることである。野党が過半数になることは馬場代表の頭にはない。野党の政権交代を目指していないのが馬場代表である。


馬場代表の「保守政党だけで政策協議をする」宣言は歴史上初めてのことである。過去に左翼を排除して保守だけで政策協議をすると宣言したことは一度もない。
 55年体制が始まった時から保守の自民党と左翼の社会党に分かれた二大政党が続いたが、政権を握ったのは自民党であり社会党が政権を握ったことは一度もなかった。自民党が政権党であり続けた。


社会党は社会民主党となり、社会党の議員は自民党を離党した議員と合流して民主党を結成した。保守と左翼が合流した民主党は2009年に政権党になった。それ以後は自民党を破るには左翼だけでも保守だけでもダメであり民主党のように保守と左翼か合流した政党が与党になれると考えられるようになり、保守左翼合流の政党が定着した。確かに政権奪取するには野党の保守と左翼が結束しなければならない。それが常識である。ところが馬場代表は左翼政党を除外したのである。それでは維新が与党になるのは無理である。それでも馬場代表は左翼を除外したのである。
自民党でも政権を握るためには左翼である社会党と合流したのにだ。
自民党は政権を奪取するために社会党と合流したことがある。
 1993年に非自民・非共産8党派の連立政権によって自民党は野党になった。自民党は政権を奪取するために日本社会党(委員長:村山富市)・新党さきがけ(代表:武村正義)と連立政権を組んだのである。両政党と組むことによって自民党は政権に復帰することができた。政権党になるためには自民党でさえ左翼の社会党と合流したのである。馬場代表の保守政党だけと組むというのは政権党になることを放棄したようなものである。事実馬場代表は今度の衆議院選挙では与党になる気はない。立憲と組んで与党になるよりは組まないで保守政党だけで組んでこれからの政策を協議することを選択した。
・「セキュリティー・クリアランス(適性評価)制度」を創設する重要経済安保情報保護・活用法案に関する政策協議。法案修正を視野に入れた話し合い続行。
・農政の基本方針を示す「食料・農業・農村基本法」改正案の修正協議を自民に打診。
・防衛政策に関して、3月26日に発足した藤田氏直轄の「安全保障改革調査会」でサイバーや宇宙分野を含めた政策提言を目指している。


このように維新は政権奪取より自民党との政策協議を優先しているのだ。
維新は裏金問題で野党やマスメディアが大騒ぎしている最中でも自民との政策協議を進めている。素晴らしいことである。これこそが政党のあるべき姿である。