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ロシアと中国の決定的な違い

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ロシアと中国の決定的な違い


 ロシアと中国には決定的な違いがある。中国は日本、欧米などの外国企業を受け入れている。しかし、ロシアは外国企業を受け入れていない。それがロシアと中国の決定的な違いである。


 中国は「世界の工場」と呼ばれているように世界中の企業が中国に進出している。中国で生産した製品が世界中に輸出されている。中国経済は世界二位である。しかし、ソ連には米国やEUの企業は存在しなかった。

 共産党一党独裁国家であるロシアと中国であるが外国企業に対する対応が違ったのである。ソ連は外国企業を拒否し、中国は受け入れたのである。ロシアで社会主義革命を起こしたリーダーはレーニンである。

 レーニンは社会はブルトジョア階級とプロレタリア階級に分かれていて、ブルジョウ階級はプロレタ階級を搾取すると説いた。だから、搾取するブルジョアジーは富み、搾取されるプロレタリアートは貧しくなると解釈していた。それが資本主義社会であると説いた。資本主義社会である米国やイギリス、フランスなどのヨーロッパの国々はブルジョアジーがプロレタリアートを搾取する資本主義社会であるといった。レーニンは労働者を搾取するブルジョアジーが存在しない社会主義国家を目指した。それが「ソビエト社会主義共和国連邦」である。


 レーニンは米国のように選挙で大統領や議員を選出することを否定した。たとえ国民が選挙で大統領や議員を選んだとしても資本主義社会はブルジョアジーが労働者を搾取し支配している社会であるからだ。資本主義社会である限り労働者は搾取され支配されている。労働者が搾取されないためにはブルジョアジーが存在しない社会をつくる。それが社会主義国家である。レーニンは資本家が存在しない国家を設立した。それが共産党一党独裁のソ連である。レーニンはロシアで社会主義革命を実現したのである。


 中核派全学連で、初めて女性が委員長になった。そのことがマスコミに掲載された。委員長になったのは矢嶋尋(ひろ)さん(26)である。矢嶋さんは「革命とは、資本家を打ち倒し、私たち労働者の社会をつくることです」と言っている。矢嶋尋さんの言っていることが社会主義革命である。社会主義革命の理論をつくったのがレーニンである。レーニンの社会主義革命論は共産党も中核派も革マル派も同じである。労働者階級が革命で資本家階級を倒して労働者階級が支配する国家を作ることである。それがソ連であった。


 国家というものは支配階級が被支配階級を支配するために存在するものであるとレーニンは主張している。貴族が支配階級であったときは貴族が農民を支配する貴族階級の国家だった。武士階級が支配している時代は武士階級が農民、漁民を支配する国家だった。産業革命によって資本主義経済が発展していった。貴族階級が支配する時代からブルジョア階級が支配するようになった。ヨーロッパや米国はブルジョア階級が支配する社会になった。ブルジョア階級が支配する現代はブルジョア階級がプロレタリア階級を支配するための国家であるというのがレーニンの理論である。だから、大統領や議員が国民の選挙で選ばれたとしても、本質はブルジョア階級が支配している社会であるというのがレーニンの理論である。

 

ブルジョア階級に支配されないためにレーニンはロシアをブルジョア階級が存在しない国にした。企業はすべて国が運営にしたのである。民間が運営した企業はなかった。農業も同じである。だから、ソ連には民間企業は存在しなかった。ブルジョアジーが存在しなかった。

ソ連と同じ共産党が支配する中国は違った。多くの民間企業が存在した。外国の民間企業も多く存在した。中国が世界2位の経済大国になったのは外国の民間企業を受け入れたからである。民間企業とはブルジョア階級が経営する企業である。ブルジョアジーが労働者を搾取し支配するのが民間企業である。中国は社会主義国家でありながらブルジョアジーが支配する奇妙な国家であるのだ。レーニンなら中国を社会主義国家とは言わなかっただろう。


 1978年鄧小平は改革開放政策を打ち出した。共産党による計画経済を止めて民間の経営に任せる市場経済に転換したのである。社会主義は政府の計画経済によって進められる。政府が運営する経済が社会主義経済である。ところが鄧小平は民間による市場経済に転換したのである。レーニンのいうブルジョア階級が支配する市場経済を認めたのである。

 鄧小平の改革開放政策によって経済特区を設置して外資導入を進めた。外国のブルジョアジーによって中国はどんどん経済成長していった。


 中国は米国、日本、EUの国々よりも労働者の賃金が安かった。多くの外国の製造企業が労賃の安い中国に進出した。労賃の安い中国で製造した自動車などの製品を米国やEUなどに輸出したのである。外資がどんどん中国にやってきて中国の労働者を雇ってどんどん生産し、製品を輸出したから中国の経済はどんどん成長していったのである。中国は世界二位の経済大国になった。

外国のブルジョアジーを導入したのが中国である。ブルジョアジーは労働者を搾取し支配する。経済発展を目標にした中国はブルジョアジーの搾取と支配を黙認したのだ。


ロシアと中国の決定的な違いはブルジョアジーを拒否したかそれとも受け入れたかにある。ロシアはレーニンの理論を守りブルジョアジーが存在することを許さなかった。しかし、経済発展を優先した中国はブルジョアジーの存在を許した。外国のブルジョアジーを歓迎した。ブルジョアジーを歓迎した中国は世界2位の経済大国になった。ブルジョアジーを徹底して排除したソ連は経済が破綻して崩壊した。ソ連と中国は共産党独裁の社会主義国家であるがブルジョアジーへの対応は違ったのである。ブルジョアジーの対応がソ連と中国では違ったのである。