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タイムスが県敗訴に反発 反基地イデオロギーで地方自治を曲げる

タイムスが県敗訴に反発 反基地イデオロギーで地方自治を曲げる



 沖縄タイムスが、名護市辺野古の新基地建設を巡る「抗告訴訟」で、最高裁が沖縄県側の上告を棄却したことに怒りの批判をした。玉城デニー知事の「国と地方自治体が上下関係にあると言わんばかりの判断だ」を支持しているタイムスである。タイムスは今回の判決を「地方自治法に基づく自治権を狭く解釈し、地方分権改革の成果を国の都合のいいように骨抜きにした判決」と述べている。デニー知事とタイムスに共通するのは反米軍・反自衛隊イデオロギーである。


 タイムスは裁判になった経過を次のように説明している。



 県は2013年、当時の仲井真弘多知事が辺野古沿岸部の埋め立て工事を承認したが、その後、マヨネーズ並みといわれる軟弱地盤などが見つかり18年に承認を撤回した。沖縄防衛局の審査請求により、国土交通相が承認撤回を取り消したため、県が裁決は違法だとし取り消しを求めていた裁判だ。



 タイムスの説明を見れば最高裁の判決が当然であることが分かる。


 仲井真知事が埋め立て工事を承認したのである。埋立は国と県の合意である。国が一方的に埋め立てを決めて仲井真知事に強制したのではない。埋立てを承認するか否かは仲井真知事の自由である。埋立てを断ることもできた。仲井間知事は名護市長が辺野古移設に合意したので埋め立てを承認したのである。埋立ては国と県が合意したことである。一方的に県が埋め立て承認を破棄することはできるはずがない。


自然を相手にした埋め立てである。予期していなかったことが起こるのはあり得ることである。もし、埋め立てができなければ国の方が埋め立てを断念する。しかし、埋め立てることができるのであれば続行する。仲井間知事が承認したのは埋め立てである。県が一方的に埋め立ての合意を破棄することはできない。


 ところが県は軟弱地盤が見つかったことを根拠に埋め立て承認を撤回した。軟弱地盤が原因で埋め立てができなかったら国が埋め立てを断念する。しかし、国は埋め立てができる確信があるから軟弱地盤の埋め立て計画を県に申請した。ところが県は軟弱地盤のために飛行場建設が大幅に遅れることを根拠に埋め立て承認を撤回したのである。県が一方的に埋め立てを撤回するのはできない。


 裁判になった経過のタイムス説明を読めば県の敗北は当然であることが分かる。


 タイムスは「地方自治法に基づく自治権を狭く解釈し、地方分権改革の成果を国の都合のいいように骨抜きにした判決と言わざるを得ない」と述べている。沖縄県は国から見れば地方である。しかし、県内の市町村から見れば県は中央であり市町村が地方である。



 タイムスは地方自治体を県だとしているが本当の地方自治体は市町村である。県は市町村の自治権を守るべき立場にある。辺野古移設に直接関係するのは浦添市と名護市である。両市は辺野古移設を容認している。デニー知事が浦添市、名護市の地方自治権を重視するなら辺野古移設を容認するべきである。埋立て承認を撤回するべきではない。ところが県は埋め立て承認を撤回した。県の承認撤回は浦添市、名護市の地方自治権を中央の県が破棄したことになる。県の地方自治否定である。タイムスは中央の県の独裁を支持していることになる。



 タイムスは司法のありかたを、「国の行政権の行使をチェックし、国民の権利や地方自治体の自治権を守る」と述べている。それは違う。司法は国会で決めた法律を守らせるのが役目であって自治権を守る役目はない。司法に地方自治体の自治権を守らせるのであれば司法が行政に介入することになり行政侵害になる。司法の行政介入は禁止されている。司法の法律を順守させることにある。



 辺野古埋め立てが米軍建設ではなく住宅や工場などを建設するのが目的であったら県は埋め立て承認を撤回しなかったはずである。米軍基地建設だから辺野古移設に反対し埋め立て承認を撤回したのである。


 


 タイムスは、


「今回の最高裁判決は、沖縄の将来に関するある懸念を浮上させた。南西諸島の「軍事要塞(ようさい)化」が進む中で、国の防衛力強化が最優先され、自治が制約を受けるのはやむを得ないという空気が広がる、という懸念を。その動きこそ警戒すべきだ」


と結論している。


 タイムスの根底には反米軍、反自衛隊イデオメギーがある。だから埋め立て承認撤回を主張するのである。イデオロギーを正当化するために司法の在り方を捻じ曲げているタイムスである。反米軍、反自衛隊イデオメギーに固執するあまりに司法の在り方を捻じ曲げているのがデニー知事とタイムスである。



 デニー知事、タイムスの理屈は紙の上の沖縄では大手を振っているが地の上の沖縄ではしぼんでいる。